病院経営考、「木の文化」と「石の文化」-「多事創論」(2) 外山 和也氏

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掲載日時: 2026.06.09 12:02

【脱・応急処置型】日本の病院経営が生き残るための視点。「木」と「石」が教える次世代戦略

近年、「持続可能な医療・介護体制の構築」は、すべての関係者に課せられた最重要テーマです。社会保障費の増大や超高齢化が進む中で、「今の危機を乗り切る」ことばかりに意識が向きがちですが、果たしてその「応急処置的な対応力」だけで未来は守れるのでしょうか?

医療現場が直面している課題は深く、単なる「しのぎの経営」では解決しません。この記事では、日本の病院経営における大きな転換点として、「木の文化」と「石の文化」という2つの視点を対比させながら、私たちが真に目指すべき構造改革についての考察をお届けします。

🧬 日本型医療が持つ強み:「木の文化」のしなやかさ

私たち日本社会は、「柔軟性(ふてぬく)」を最も美徳として発展させてきました。これが、経営や対応力に現れているのが「木の文化」です。

✅ 現場の驚異的な適応力が強み

過去の危機(例えばコロナ禍)に見られる日本の医療機関は、そのしなやかさで高く評価されます。マニュアルがなくても対策を立てられ、病棟や役割を柔軟に転換させるなど、未知の変化に対して「とりあえず今できること」を工夫して乗り切る力があります。

これは、地域社会全体で助け合いを行う日本の文化が生んだ、極めて大きな強みです。この「現場力」は世界に誇れるものです。

💎 求められる経営哲学:「石の文化」による長期設計

しかし、危機が去った後に陥りがちな罠があります。それは、「問題が解決したから元に戻ってしまう」というサイクルです。

💡 「場当たり的対応」から「構造的な視点」へ

日本の医療機関や行政の対応は、非常に柔軟で適応力が高い一方、「石=長期計画」に基づく根本からの設計や、根本的な仕組みを変えること(構造改革)が苦手という側面があります。目の前の問題に対しては完璧に対応できても、未来の10年後、20年後の大きな流れを見据えた経営思考を持つことが難しいのです。

これに対し、欧米文化に根ざした「石の文化」は、建築や都市計画において、最初に超長期の設計図を緻密に描き込みます。目先の変化に振り回されるのではなく、「100年後ですよ」という視点で全ての要素を積み上げていく発想が特徴です。

🔬 病院経営に必要なのは「融合」という視点

日本の医療を取り巻く環境は、かつて比べものにならないほど大きな変化に直面しています。少子高齢化の進展に伴い、人類史上類 seen の難題に挑まなければなりません。

📉 危機を越えた先に見るべき問い

  • 診断の脱却:「コロナ対策でうまく乗り切った」という成功体験から抜け出すこと。
  • 長期的資金計画:補助金や一時的な潤沢なキャッシュフローに頼らず、長期的に持続可能かを見極める冷静な目線が必要です。
  • 未来の設計:「5年後、10年後、20年後の地域はどうなるのか?」という壮大な問いを常に

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